東京牧場日記

もぐもぐ

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

初めてアドラーを読んだよ。

フレーズ

  • 人はいつでも、どんな環境に置かれていても買われます。あなたが変われないでいるのは、自らに対して「変わらない」という決心を下しているからなのです。p.51
  • むしろ、アドラーの目的論は「これまでの人生になにがあったとしても、今後の人生をどう生きるかについて何の影響もない」といっているのです。P.57
  • 今の段階で言えるのは、逃げてはならない、ということです。どれほど困難に思える関係であっても、向き合うことを回避し、先延ばしにしてはいけません。たとて最終的にハサミで断ち切ることになったとしても、まずは向かい合う。一番いけないのは、「このまま」の状態で立ち止まることです。P.117
  • フロイト的な原因論は「所有の心理学」であり、やがて決定論に行き着きます。一方、アドラー心理学は「使用の心理学」であり、決めるのはあなたなのです。P.123
  • あなたは他者の期待を満たすために生きているのではないし、わたしも他者の期待を満たすために生きているのではない。他者の期待など、満たす必要はないのです。P.135(中略)ユダヤ教の教えに、こんな言葉があります。「自分が自分のために自分の人生を生きていないのであれば、いったい誰が自分のために生きてくれるだろうか」と。あなたは、あなただけの人生を生きています。誰のために生きているのかといえば、無論あなたのためです。そしてもし、自分のために生きていないのだとすれば、いったい誰があなたの人生を生きてくれるのでしょうか、われわれは、究極的には「わたし」のことを考えて生きている。そう考えてはいけない理由はありません。(中略)他者からの承認ばかりを気にしていると、最終的には他者の人生を生きることになります。P.135
  • まずは「これは誰の課題なのか」を考えましょう。そして課題の分離をしましょう。どこまでが自分の課題で、どこからが他者の課題なのか、冷静に線引をするのです。そして、他者の課題には介入せず、自分の課題には誰ひとりとして介入させない。P.150
  • では、どうして不自由な生き方を選んでいるのか?あなたは承認欲求という言葉を使っていますが、要するに誰からも嫌われたくないのでしょう。(中略)たしかに嫌われたいと望む人など居ない。でも、こう考えて下さい。誰からも嫌われないためには、あらゆる他者に忠誠を誓うことです。もしも周りに10人の他者がいたなら、その10人全員に忠誠を誓う。そうしておけば、当座の所は誰からも嫌われなくてすみます。しかしこのとき、大きな矛盾が待っています。嫌われたくないとの一心から、10人全員に忠誠を誓う。これはちょうどポピュリズムに陥った政治家のようなもので、できないことまで「できる」と約束したり、取れない責任まで引き受けてしまうことになります。無論、その嘘はほどなく発覚してしまうでしょう。そして信用を失い、自らの人生をより苦しい物としてしまう。(中略)他者の期待を満たすように生きること、そして自分の人生を他人任せにすること。これは、自分に嘘をつき、周囲の人々に対しても嘘をつき続ける生き方なのです。P.158
  • すなわち、「自由とは、他者から嫌われることである」と(中略)あなたが誰かに嫌われているということ。それはあなたが自由を行使し、自由に生きている証であり、自らの方針に従って生きていることのしるしなのです。(中略)他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを恐れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない。つまり、自由になれないのです。P.162
  • 嫌われる可能性を恐れること無く、前に進んでいく。坂道を転がるように生きるのではなく、眼前の坂を登っていく。それが人間にとっての自由なのです。(中略)幸せになる勇気には「嫌われる勇気」も含まれます。その勇気を持ち得た時、あなたの対人関係は一気に軽いものへと変わるでしょう。P.165
  • 「他者からどう見られているか」ばかりを気にかける生き方こそ、「わたし」にしか関心を持たない自己中心的なライフスタイルなのです。P.184
  • そう、われわれはなにかの能力が足りていないのではありません。ただ、”勇気”が足りていない。全ては、”勇気”の問題なのです。P.229
  • 恐らく彼らは「仕事が忙しいから家庭を顧みる余裕が無い」と弁明するでしょう。しかし、これは人生の嘘です。仕事を口実に、あるいは友人との交友や趣味にも、すべてに関心をよせるべきであって、どこかが突出した生き方などアドラーは認めません。(中略)「仕事」とは、会社で働くことを指すのではありません。家庭での仕事、子育て、地域社会への貢献、趣味、あらゆることが「仕事」なのであって、会社など、ほんの一部にすぎない。会社の仕事だけしか考えないのは、人生の調和を欠いた生き方です。P.248
  • 人生は連続する刹那であり、過去も未来も存在しません。あなたは過去や未来を観ることで、自らに免罪符を与えようとしている。過去にどんなことがあったかなど、あなたの「いま、ここ」には何の関係もないし、未来がどうであるかなど、「いま、ここ」で考える問題ではない。「いま、ここ」を真剣に生きていたら、そんな言葉など出てこない。P.271
  • 人生のおける最大の嘘、それは「いま、ここ」を生きないことです。過去を見て、未来を見て、人生全体に薄らぼんやりした光を当てて、なにか見えたつもりになることです。P.275

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