東京牧場日記

もぐもぐ

不格好経営―チームDeNAの挑戦

 発売の時に何故か買って読んだ本。積んであったのでメモ。

 DeNA創業者南場さんの社会人人生から起業、そして社長引退までを描いたドキュメンタリ風自叙伝。南場さん・DeNAを知るには面白いが、不格好経営というタイトルはやり過ぎ感がある(不格好ではないという意味で。)

  • 結局どの企業からもよい答えを引き出せず、既存の大株主に泣きつくことになる。環境の厳しさはソネットも同様だった。泉二社長らが親会社のソニー社長に掛けあってなんとか1億円、NTVPが4億円、マッキンゼーの先輩が個人の資金を7000億円、合計5億7000円の調達を2001年3月に果たした。

南場さんくらいの力でも資金調達は難しいのだな、と思う。

  • それと、チームが誇らしかった。こんな人材が集まるベンチャーはほかにないのではないか。このチームでやって駄目なら、世の中に成功なんてないんじゃないか。真っ暗なトンネルのなかで光は全く見えないものの、出口があるということは一瞬足りとも疑わなかった。
  • モバゲーのように将来性のある事業の場合、目先の収益よりもユーザーニーズの充足を優先することは踏み外してはいけない鉄則である。このオープン化により、モバゲーは自社単独のサービスから、他の企業も事業を展開できるプラットフォームへと、その性質を大きく拡大することになる。
  • また、不完全な情報に基づく迅速な意思決定が、充実した情報に基づくゆっくりとした意思決定に数段勝ることも身を持って学んだ。(中略)事業をする立場になって痛感したのは、実際に実行する前に集めた情報など、たかが知れているということだ。
  • 事業リーダーにとって、「正しい選択しを選ぶ」ことは当然重要だが、それと同等以上に「選んだ選択肢を正しくする」ということが重要となる。決める時も、実行する時も、リーダーに最も求められるのは胆力ではないだろうか。

これはリーダーでなくても一個人的にも必要なこと。